やまの Kindle 音声レビューチャンネル

耳読書スペシャリスト|Kindle作家 & 評論家|書籍 レビュー 563 冊|耳読書で読書好きを量産する|25年のうつ体験|目が疲れて全く読書ができない|読者習慣ゼロ|耳読書に出会う|1年半強でKindle 798 冊読了|耳読書のお陰で紙書籍も読めるように|お仕事依頼はDMまで|#Lectio 0 期生

#39 『 自己肯定感は捨てよう 』音声レビュー ♪

 


www.youtube.com

\ 自己肯定感は捨てよう?/
ライフコーチでKindle作家、けんいちさん @ken1_lifecoach の新刊読みました。自己肯定感を上げることに疲れてしまったあなたへ。自分のことをもっと知り、好きになる方法を本書で身につけましょう👇

 

『 自己肯定感は捨てよう 』

https://a.co/7ganQ9X

 

【 人生は捉え方が9割 】

 

「 事実というものは存在しない。
 存在するのは解釈だけである 」
これは、哲学者のニーチェの言葉です。

「 ネガティブなことが起こった時に、どう捉えるか、どう反応するかが、行き過ぎた自己肯定感よりも大切 」だと著者は本書で主張します。

一般的に、世の中では、

「 人生の中でポジティブこととネガティブなことの総量は一緒。ポジティブなことが起こった分、ネガティブなことも起こる 」 

と言われています。

「 正負の法則 」「 振り子の法則 」などとも表現されていますね。

良いところばかりに焦点を充てる自己肯定感というのは、ネガティブなことが起こった時に、脆く崩れ去ってしまうと言います。

つまり、ポジティブだけではなく、ネガティブなことにも耐えられる、自己を受容する力が必要となってきます。

ありのままを受け入れる力、フラットな“ 物の見方、捉え方 ”の方が、自己肯定感よりも大切だと著者は語ります。

 

【 人生は捉え方が9割 】

 

この言葉がしっくりとくるエピソードがあります。

経営の神様・松下幸之助氏が、成功の秘訣として語られた次の言葉が有名です。「 貧乏だったから 」「 病弱だったから 」「 学歴がなかったから 」自分は成功できた、と話されました。

何かが起こったとき、それをポジティブに捉えるか、ネガティブに捉えるかは人それぞれになります。

例えば、人によっては雨の日を「 育てている作物の恵みだ 」と喜ぶ人もいるし「 服が濡れて嫌だ 」と落ち込む人もいます。

この世の中は、ポジティブなことが起こった分、ネガティブなことも起こるのです。

ネガティブな面を避けようとする自己肯定感を育むよりも、ありのままを受け入れる力、フラットな“ 物の見方、捉え方 ”が大切になってきます。

 

【 大谷翔平選手は捉え方のプロ 】

 

大谷翔平は、ポジティブにもネガティブにも捉われない、バランスの取れた自己肯定感の持ち主だと著者は言います。一流と呼ばれる人には、どちらか一方に偏らない心。ブレない心の軸を持っていると言います。

とあるスポーツライターとのやり取りで、その考え方がわかる事例があるそうです。

スポーツライターが「 座右の銘はありますか?」と大谷選手に質問したところ「座右の銘はないです。」と大谷選手は応えたそうです。

「 座右の銘もそういう言葉があれば、また逆の言葉もあるので。そっちだけにフォーカスして捉えていくと、別の捉え方ができなくなる、吸収出来なくなるので 」

とインタビューで応えたそうです。

どちらか一方に偏らない心。プラスもマイナスもフラットに捉える心。真ん中を保つことが大切になります。

例えば世の中には「 善は急げ 」ということわざもあれば「 石の上にも三年 」という正反対のようなことわざもあります。

「 善は急げ 」ということわざだけに捉われず、腰を据えて「 石の上にも三年 」という言葉も、自分の中に取り入れる必要があるのです。

この考え方は、『 論語 』を書いた古代中国の偉人・孔子や、西洋の哲学者のアリストテレスの説く、中庸(ちゅうよう)、中間を保つという考え方にも繋がると言います。

 

【 孔子、アリストテレスの説く自己肯定感 】

 

起こる出来事に意味は存在しません。その出来事が良いことか悪いことかは、それを感じる人の価値観によると言われます。出来事は常にニュートラルに、フラットに捉える心が、本当の意味での自己肯定感だと著者は言います。

本書は、一貫してアドラー心理学をベースに、自分軸の持ち方について語ってきた著者の集大成となっています。

自己肯定感を上げることに疲れてしまったあなたへ。自分のことをもっと知り、好きになる方法を本書で身につけましょう。